Side-Pressを超えるSide-Pressを求めて・・・・・
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 O様の Side-PressMiniスタンドの徹底的カスタマイズレポート(その3)  

O様Miniスタンドの徹底的チューニングとカスタマイズレポート、第3弾です。

これまでのレポート  O様の Side-PressMiniスタンドの徹底的カスタマイズレポート(その1)  

             O様の Side-PressMiniスタンドの徹底的カスタマイズレポート(その2) 

今回手配なされた秘密のアイテムを総動員しての渾身のレポートです。

短いレポートではありますが、ここまで来るのにどれだけ大変だったか・・・・
多くのスタンドの開発・試作を繰り返したものとして、ここに注ぎ込まれた情熱と膨大なエネルギーは、いかほどだったか。
わがことのように感じています。

今回のレポートで、終結雰囲気ですが、また続編が届くような気がしております。


Miniのハイセッティング転倒防止に始まる新たなる旅レポート (その3)

今回のレポートは、ミニベースに中空パイプ支柱(47cm)で、何処まで、標準に迫れるのか!! です。

中空パイプ支柱の特注をする際、長さをどうしたものか、非常に悩みましたが、50cm高を前提に、手持ちの木製ポールの長さ47cmに合わせました
観た感じのバランスも一番落ち着き出る高さ、発注時は思いつきでしたが、テストを終えた今、非常に重要な要素でもあると感じてます。

標準に迫れるか、と言う標準サイドプレスも、最新はHS/RBまで出ていますが、ターゲットをどの機種にするのか、これも悩みどころ、
大きさ的には、HS/NRにするのが、妥当かと思いましたが、自分の所有している、初期型・縦長タイプと比較する事にしました。

初期型のベースは全て無垢で出来ていますので、HS/RBに一番近いかとも思います。少し無謀な勝負かなと少し不安なスタート。

比較方法は、SPセレクター(AudioDesign社)で、切り替えながら試聴していく方法を採用、
CDPAMPも何機種か換えつつ、ソースも手当たり次第、と言う感じで比較試聴をしました

 

 この方法を採用した結果、上流側(CDP、アンプ)や部屋の響きの問題と、スタンドの問題との切り分けを、素早く出来ましたので、実験もスムーズに進行しました。

@中空パイプ・ベースの実験

先ずは、ベース部分の、スパイクと中空パイプを別のパターンにしました  

この設置をするまでに、ミニスタンドとの接合方法を以下のように模索しています。

・延長ナットで接合

・5cmボルトを少し出し2つの通常ボルトで接合

・厚ナット2つで接合

最終的には、通常ナット1ヶで接合、これが一番ベターな感じでした。

サイドプレスに添付されているレンチは大きいので、薄い物を使って締め付けています

音の方ですが、全体的にふんわりとした、雲の絨毯の上で聴いているような音になりました。

Aそこで、中空パイプにヤリのように10cm鋭角ボルトを取り付けて、中空パイプからダイレクトにアースする様に変更

このセッティングでは転倒が怖く、通称マンションセット、押し座と併用しました。音への影響が無いわけではないですが、
中空パイプベースでは穴を塞いだ方がベターな為、5cmボルトで転倒防止ナットを付けるのとでは、大差には成らなかったです。

暫く聞き込みましたが、初期型と大差が無くなって来ました。
多分、これは、再生環境の問題で、頭打ちになっている為だと思われます

非常に自然な音が再生出来ています。
若干、甘いふんわりとした音が残っていますが、自分自身の好みから言うと、好印象です

タイトな音を好む方には、不向きかと思います。

初めの写真の、下部、通称、お寿司屋さんのカウンターベース2段重ねは、高さを稼ぐには効果的でしたが、少し音を緩める方向に今回は働いていました

上物が大きくなった分、もう少しカッチリした作りにしないと効果が上がらない印象でした。

B半無垢のベースの実験

    Aと同様に、支柱・スパイク別のパターンから実施

これは、響きません。
小さい音場で、特に上下が押し潰されたものになってしまいました。

こちらも、@と同じようにヤリ作戦に

転倒の怖さもありますが、無垢の穴は、空けっぱなしの方が良い響きとなったので、3点支持にしました
また、ボルトは、少し見える状態に、敢えてした訳でなく、ネジ切りのセッティングの難しさ故、致し方なくです

ボルトの音が何処まで載ってしまうのか不安なまま、試聴開始

不思議な程、良いバランスで音が出初めました。

しかし、どうしても、き出しになっているボルト、2つ分のナットの音は載ってしまいます。

これは半無垢のベースもバカ穴にすべきなのかな?

誠に悩ましい結果に終わりました。 さて続くのだろうか。一先ず、レポートは終了させて頂きます。

【 後記 】

今回、一番のインパクトは、その2でレポートした、中空ベースの2段重ね。

微調整で色々な音出しが出来るものだと感じましたが、常設の設置も考慮し、
生活空間に溶け込む物に仕上げるには、さらに工夫が必要なんだろうと思うばかり。

今回の結果から、我が砦の次のレイアウトは如何したものかと、悩ましい限りであります

特注部材の製作に関しまして、FAPS社志賀様、並びに製造その他に携われた皆様に改めて感謝致します。


O様、本当にありがとうございます。時間も費用も苦労も大変でしたね。

まだまだ満足されていない様子ですが、相当に本質に迫られた実験と検証をなされたと思っています。
似たようなものを似たような形で作り上げても、絶対にといって良いほど同じ音は出ません。

一つ一つの部材に関して気を使い、出てくるべき音に気を使って作りあげる・・・・
簡単そうですが、実は非常に面倒なことなのであり、地道な作業です。
特に何に気を使って作り上げるか・・・・が。
言い過ぎると企業秘密をばらしてしまいそうなので、この辺でやめておきますが。

とは言え、O様も実験においてどこに気を使うべきか、ということにお気づきになられたと思います。
A様の実験においても、ボルトの締め付け具合だけでも音を変化させられると報告を受けております。

信じようと信じまいと、そういうことだけでも音が変化するのです。
それを聞き分ける耳、その変化の度合いの大小を判断できる感性をお持ちの方は、その楽しみと苦しみを味わえるのです。
幸か不幸かは申し上げられませんが、素晴らしい耳をお持ちのことはよく分かりました

私自身も同じ世界で日々奮闘しております。一緒にがんばり、楽しんでいきましょう。
NRが検証に必要なときには、間髪をおかず送らせていただきます。
お手柔らかにお願い申し上げます。

          FAPS 志賀