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 FAPS新製品情報   2009.8.14 ミニスタンド ハイマウントベースの試作 

最近のFAPSラボは、研究熱心なSide-Pressスタンドユーザー様の投稿記事に圧倒されておりました。
もちろん独自の開発努力は行っていますが、まだ公開する段階ではありません。

逆にお客様のレポートから刺激やヒントをいただいて製品開発に結び付けている部分が多々あります。
特にミニスタンド関係は、その代表的なものです。

今回ご紹介するものはミニスタンド用のオプションアクセサリー「ハイマウントベース」、簡単に言えばミニスタンド用の高下駄です。
試作結果が素晴らしかったため、いずれ製品として販売する予定です。


※追加レポート 

  2009.8.15 ハイマウントベース試作品等の評価 (A様宅プチオフミ報告)  

 下記レポートを公開した翌日(8/15)のことです。
 東京にお住まいのA様宅で行われたサイドプレスお仲間さん達のプチオフミに参加させていただきました。
 勿論試作のハイマウントベースを抱えて(笑)
 ツワモノ揃いのこのオフミでこのスタンドが受けた洗礼は・・・・・   

 

今回の試作のきっかけになったのは、下の写真です。
K様がサイドプレスミニで畳の上に座って聴く升席オーディオ」と題して寄稿くださったレポートで紹介されています。

FAPS スピーカースタンド FAPS スピーカースタンド
ヒントとなったK様の足回りチューン FAPS試作品 「ハイマウントベース」

K様の写真を見たスタンド製造工場の主からも連絡が入りました。
「いやあ志賀さん、これは良くできている。音も良いはず!」と。

私も同感だったので「じゃあ、作って新製品として提供しましょうか!?」と振ったのですが
使用している溶接機材がこういう作業に不向きとのことで同じものは作れないとのこと。
溶接収縮による寸法偏差や歪の発生、生産性等々、商品として販売するのは困難とのことでした。

これでは私としても納得できないので、ない頭を絞りました。

K様のアダプターは、良くできていますがまったく問題がないわけではありません。
スタンド下部の延長部分の質量が大きすぎること、部品数、接続部も多いように感じました。
車の乗り心地は、バネ下荷重が大きいほど悪くなるそうです。
作るのであればミニスタンドとのデザインの整合も図る必要があります。

思いついたのは、Side-PressHS/RBのラウンドベースのレーザー加工でした。
特注対応の打ち合わせでレーザー加工の特徴は良く理解しておりました。
RBのような厚板の切断はコストもかかりますが、薄板なら多少は安くなると聞いていました。
勿論多少複雑な形でも簡単に加工できます。

詳細は、省略しますが、最終的に下図のような2種類の平板部品をレーザー型抜きで作りました。
ボルトは、長さ30cm黒色全ネジボルトの先端をスパイク形状に加工したものです。

FAPS スピーカースタンド FAPS スピーカースタンド
ミニスタンドの形を上から投影したイメージで作ったもの (板厚:3.2mm) スパイクネジ穴を単純に接続するイメージで作ったもの
FAPS スピーカースタンド  FAPS スピーカースタンド
FAPS スピーカースタンド FAPS スピーカースタンド

どちらも上手くとりつきました。このベースがあるとないとでは、安定性がまったく違います。

左側は、今まで皆さんがやってこられたロングボルトによるスパイク延長方法です。
ボルト長さ10cm程度までは、スタンド本体も安定しています。

しかし30cmとなると状況は変わってきます。
長いボルトだけの場合は、3本が勝手にしなり、スタンドがねじれてしまい、
フラフラ状態です。
これでは大事なスピーカーを乗せられません。

今回のアダプターをセットするとフラツキは、ほとんどなく、非常に安定しています。
ミニスタンドの剛性がスパイク先端まできちんと延長されていると言えます。

この方式であれば、もっと背の高いものも行けそうです。

 どちらも中央付近に穴が一つ開いていますが、これは?

 ちょっとしたアイディアがあって開けたのですが、皆さんは何に使いますか。今回は、種明かしはしません。

 ベースは、ボルトを通して上下からナットで締めつけて固定します。 べースの取り付け高さをどこにするか・・・
 これが使いこなしのテクニックになることも発見しました。

 どこが適正か? この種明かしも後日。 皆さんも考えてください。

 2種類のデザインで作りましたが、T字型はデザインの整合性と見た目の安定感で劣るため変形T字型で決定しました。

 

肝心の音は・・・・

FAPS スピーカースタンド 

試聴は、通常と同じようにソファに座った状態と床に座った状態で行いました。

床に座った状態の音は、低音の凄まじさも含めて圧倒されてしまい、口あんぐり状態になりました。
標準Side-Pressよりも脚が短いため、床を鳴らす傾向が大きいのかもしれませんが、
見た目とはまったく違う深く分厚い低音が印象的です。

音の密度の高さ、風圧感、定位感、広がり感、どれをとっても想像以上でした。
ミニスタンドという名前が不釣り合いに感じるほどです。

勿論標準Side-Pressとの比較評価を行いました。
音源高さの違いが影響しているものも想像以上にミニスタンドが奮闘しています。
聞くポジションによっては、標準サイズを超える部分があります。

従来の長いボルトだけを使って高さを稼いだ場合は、音質面でボルトの鳴きの影響も出ていましたが、
少なくとも今回の30cmスパイクボルトでは、その影響をほとんど感じませんでした。
部品数が少なく、質量も軽いことも良い方向に作用しているようです。

これはヤバイものを作ってしまった・・・そう思いました。
基本的な用途は、和室やフローリング上に直座りしてオーディオなさるお客様向けですが、
もっと可能性がありそうです。

間違いなく最強・最高音質のロースタイルスピーカースタンドであると確信しました。

コスト・価格の問題は、今後の課題ですが、これは販売いたします。
オプション部品としての販売のほかに、ミニスタンドとのセット販売も検討します。