Side-Pressスピーカースタンド RB/SE,HS/SE 取り扱い説明書(Ver.2.0)
この度はSide-Press
スピーカースタンドをお求めいただき、ありがとうございました。
本説明書は、Side-Pressスタンドの組立て方法と取り扱いの方法について記述したものです。
取り付け方法には、いろいろな応用が考えられますが、基本的な方法についてご説明いたします。
Side-Press RB/SEモデル HS/SEモデル
FAPSラボやユーザーレポートで紹介されている各種のチューニングも参考になさってください。
※本マニュアルは、必要に応じ随時更新し、HP上で公開いたします。
Ver2.0 2013.6月発行 セッティング補助ツール対応としました。
Side-PressRB/SE , HS/SE のご使用に際してのご注意事項
●転倒に関すること
本スタンドは、スピーカーの脱落及び転倒しにくい構造としていますが、脱落・転倒防止を保証するものではありません。
地震等の災害発生時は、安全な場所に倒して置く等の処置を講じてください。
●側面押し座は密着性のある硬質ゴム製です。
・高温、多湿の環境で使用した場合、スピーカー塗装面に密着し塗装が剥離する可能性があります。
・新品の表面塗装仕様のスピーカーで使用する場合は、時々押し座を外して密着を防いでください。
・光沢塗装が施されたスピーカーに使用すると接触部分の光沢が変わる可能性があります。
・へアイライン加工等の表面凹凸処理が施されたスピーカーに使用すると溝部分にゴムが付着する可能性があります。
(※ 台所用のサランラップを押し座接触面に使うと防止できます)
・スピーカーを直射日光が当たる場所にセットした場合、スピーカーボックスの塗装が紫外線焼けを起こして退色することがあります。この場合、側面押し座部分は当初の塗装色が残っているため丸い痕跡が見えることがあります。直射日光下でのご使用はお避けください。
●スパイク使用上の注意
・付属するスパイクは先端が非常に鋭く作られています。手足、指等に刺さらないように十分に注意してお使いください。
・床面及びスピーカー底面には、鋭角スパイクが刺さり、傷が付きます。必要に応じ木製ボード、黒檀ブロック等をご使用ください。
(注)床面スパイクの受けとして石材や硬質金属インシュレーターのご使用は、音質的に好ましくありませんのでお避けください。
●発錆について
本スタンドは、スチール製です。湿気の多い場所でのご使用は、錆が発生いたしますのでご留意ください。長期の使用で溶接部近傍は、錆が出た場合は、自動車用のタッチアップペン等で補修してください。
●サイドプレススピーカースタンド、使用上の注意事項(定期点検)について ・・・ 重要
本スタンドは、ボルトとナットの締めつけによりスピーカー及び各部品取り付ける構造となっております。
このため、使用時のスピーカー振動に伴いネジ部の緩みが発生いたします。
異常がない場合であっても、定期的にスピーカーの取付状態等を確認するようお願いいたします。
(1)使用中の点検頻度について
・本スタンドはボルトとナットにより締めつける構造となっているため、使用に伴いネジ部の緩みが発生いたします。
・外観的に異常がない場合であっても、1ケ月に一度以上の頻度でスピーカーの取付状態を確認するようお願いいたします。
・スピーカーの入れ替えやスタンドの移動を行った場合には、必ず各部の取付状態の確認と手直しを行ってください。
(2)使用中の点検方法
スピーカーを前後左右に揺すって頂き、スピーカーが動かず、押し座がきちんと接触していれば問題ありません。スピーカーがずれ、押し座面にガタがある場合は、押し座を少し強めに押しつけ直します。
(3)スピーカーのずれ落ちの要因
以下のような要因が絡んでスピーカーのずれ落ちが発生する可能性があります。
・スピーカーが左右に傾いて取り付けられたため、使用中のスピーカーの振動によりスピーカーが動き、結果的に押しつけ力が弱まった。
・セッティング時の側面押し座の押しつけ力が弱かった。
・押し座部分の馴染み、ゴム収縮等により長さが短くなって押しつけ力が低下した。
・室内暖房によりスタンドが温まってスタンド本体の熱膨張が起き、側面押しつけ力が低下した。
・その他
(4)自重受け座位置について
・自重受け座位置は、スピーカーの重心より手前(スピーカー前面寄り)に設置してください。
万が一スピーカーがずれた場合でもスピーカーはスタンドに尻もちをつくような状態となり落下を防げることがあります。
重心位置より後ろに自重受けがある場合は、スピーカーは前方に落下し、破損する可能性が大きくなりますのでご注意ください。
(5)保証について
・スピーカーがスタンドから落下した場合のスピーカー、機材、床面の破損、怪我等は保証の対象外となっております。
・ネジ部の緩み等については十分にご注意くださるようお願い申し上げます。
1.Side-Pressの仕組みとセッティングについて
Side-Pressスタンドは、スピーカーの重さをスピーカー下部の自重受け座で受け止め、
スピーカーの前後左右の倒れを左右の押し座で防止・調整する仕組みになっています。
側面の押し座は、あくまでも前後左右の倒れ防止用ですので強く締め付ける必要はありません。
締めつけ過ぎにより支柱ネジを破損させてしまう事例がありますのでご注意ください。
(締めつけ過ぎによる支柱・ネジの破損、押し座の破損は保証対象外です。)
(ご参考)
スタンド支柱の上部は、以下の理由で製造時に多少内側に向けてあります。
・適正な押し付け力を確保すること。支柱の反りを押しつけ力として使っています。
・スピーカー取り付け後にスタンド支柱が外側に曲がる程度を少なくするために意図的に行っております。
2.同梱部品の確認
最初にスタンドに同梱されている付属品の確認をお願いします。
(1)側面押し座 4ケ + ロックナット 8ケ
押し座は、ご注文時に指定したタイプのものが添付されています。
(2)スピーカー自重受け座
標準タイプの場合 : 球形受け座 (自在型受け座としても使用できます) 2ケ + ナット 2ケ
Proタイプの場合 : 100mmロングスパイク2本 +ナット2ケ +アルミ円板2枚
(3)6角穴付き超鋭角40mm M8スパイクボルト 8本 + ナット 8ケ
(4)スタンド倒れ抑制用 M8x50mm全ネジボルト4本+ナット4ケ
(5)セッテイング補助ツール
標準タイプの場合 : 30mmストレートボルト 2本 フェルト 4枚
Proタイプの場合 : セッティング補助ボルト 2本 フェルト付40mm長ナット 予備フェルト2枚
(6)付属工具 M13ミニレンチ,6角棒レンチ 各1
(7)取り扱い説明書 1冊
本スタンドのネジは、すべてM8です。市販のボルトをお使いになる時はM8をご利用ください。
使用するスパナのサイズは、13mmです。
3.スタンドの組立て方法
スタンドの組立ては、以下の手順で行います。
(1)スパイクの取り付けとスタンドの水平調整
(2)スピーカー保持用部品の取り付け
(3)スタンドへのスピーカー取り付け
(4)スピーカー取り付け位置・角度の微調整
(5)スタンド位置等のルームセッティング
3.1 スパイクと転倒抑制ボルトの取り付け
注意! スパイクは、非常に鋭利です。
セッティング時に誤って足指等に刺さないように十分にご注意ください。
スタンドを寝せた状態でスタンドベースにスパイクとスタンド転倒抑制ボルトを取り付けます。
取り付け部品の位置関係です。(前2点、後1点スパイク支持の場合)
スパイクは、少なくとも10mm程度は、ネジ込むようにしてください。
ネジ込みが少ないとスパイクが外れ、スタンドが倒れる可能性があります。
転倒抑制ボルトは、スパイクの飛び出し量より数mm少なくしてください。
スパイクの飛び出し長さをだいたいそろえ、ロックナットを緩めた状態でスタンドを床面に立てます。
ネジが硬くて指で回しにくい場合は、付属の6角レンチを使って事前にスパイク等を通してみてください。
●スパイク及び転倒抑制ボルトの仮取り付け状態 (ロックナットは、ゆるめておきます。)
スパイクは、前方左右の2か所と後方中央の合計3か所にスパイクをセットします。
後方左右2か所には、転倒抑制用のM8x50mm全ネジボルトを取り付けます。
このセッティングは、中低域が充実した豊かな響きを味わうことができます。
お好みにより前1点、後2点のセッティング又はスパイク4点のセッティングを行ってください。
中低域が弾き締まった音になり、明確な定位感と空間表現を味わうことができます。
※ 4点スパイク支持を行う場合は、各スパイクの接地状態が均一になるように厳密に調整を行う必要があります。
任意の3点で水平を確認しておき、3点をしっかり接地させながら、残りの1本をねじ込んで調整します。
スパイクが床に接触した感触を感じた状態で、4点がほぼ均等に接地しています。
スタンドを揺すって接地面のガタ付きがないことを確認します。
3.2 スタンドの水平調整
スタンドを設置する床に立て、スタンドの水平出しを行います。
水準器を使用すると調整が簡単に行えます。
以下は、スパイク3点支持で転倒抑制用ボルトを使用する場合の調整方法です。
転倒抑制用ボルトは床に接触しないように、床から2mm程度離れるようにネジ位置を調整してください。
黒檀キューブ等のスパイク受けを使用する場合は、下の写真のようにスパイク飛び出し量を減らして調整してください。
3.3 スパイクの調整と固定
スパイク各点が均等に床に接し、ベースが床面と平行になるように、スパイクネジの長さを調整します。
調整はネジを指で回すか、付属の6角棒レンチを使用して行います。
スタンドやスピーカーの前後左右の水平確認は、水準器を使うと確認が楽です。
後部支柱側は、レンチと支柱が接触しますので、レンチの長短方向を入れ替えてご使用ください。
転倒抑制ボルトを使用している場合は、ボルトの先端ががわずかに(1〜2mm)床面から浮いていることを確認してください。
調整が終わりましたら、各部のロックナットを軽く締め付けてください。
ロックナットを使用しないとネジ穴とボルトのガタつきが異音発生の原因となります。
必ずロックナットを使用ください。
4.自重受け座の取り付け位置と方法
スピーカーを取り付ける前に、スピーカー自重受け座と側面押し座の仮取り付けを行います。
自重受け座は、標準添付の先端が球形受け座、またはオプションの樹脂皿式の自在受け座やロングスパイク等を使用します。
それぞれ音質が異なりますのでお好みのものを使ってください。
樹脂皿式自在受け座 球形受け座 ロングスパイク+アルミ円板
自重受け座は、適正な取り付け位置を選ぶことが大切です。
取り付け場所は、スピーカー重心のやや前方に自重受けが来るようにセットするのが適正です。
スピーカーの形状、構造によって変化してきますが、一般的にはスピーカー奥行きの半分の位置から多少手前側に来る位置になります。
※ 磁気回路が強力なスピーカーは、重心位置が相当に前進している場合があります。
●簡単なスピーカー重心位置の確認方法
スピーカーを床面に直接置きます。床とスピーカーの間に丸箸やサインペンのように断面が円形のものをはさみます。
スピーカーを手で押さえながらゆっくり前後に動かします。
スピーカーが前後に傾きにくい位置が重心位置です。テープ等でマークしてください。
上で探した重心点に近い自重受けボルト穴を探し、球面軸受けを軽く取り付けます。
5.側面押し座の取り付け
最初は側面押し座、自重受け座のロックナットを全部緩めた状態から開始します。
5.1 側面押し座の選択方法
側面押し座は、スピーカーの幅に合わせて使用するタイプを選びます。
RB/SE(RB)モデル、HS/SE(HS)モデルで使用できるスピーカーの幅 | |
押し座種類 |
対応スピーカー幅 |
標準Type 100 | 106 〜 (252) |
標準Type 60 | 186 〜 (252) |
標準Type 35 | 236 〜 252 |
ProType 85 | 145 〜 (268) |
ProType 55 | 205 〜 (268) |
ProType 35 | 245 〜 268 |
※幅の狭いHS/NRスタンドの場合は、上記数値から90mm減じてお選びください。
※スピーカーの幅が大きくなるにつれて押し座ボルトが支柱外側に飛び出します。
上記表を参照の上、適正な長さのものを選んでください。
標準タイプの側面押し座とProタイプの側面押し座は、取り付け方法が異なりますのでご注意ください。
●標準タイプ 側面押し座![]()
軸と座の間に樹脂ワッシャーが組み込まれています。 |
●Proタイプ 側面押し座
![]() 押し座と軸が固定されているタイプです。 |
5.2 側面押し座の取り付け高さについて
●RB/SE、HS/SEモデルの側面押し座の取り付け穴の種類について
下2カ所がProタイプ押し座用のストレート貫通穴です。
SEタイプのスタンドの左右支柱には、上下に5カ所の側面押し座用の取り付け穴が開いています。
上3か所は標準タイプの側面押し座を取り付けるM8のネジ溝が加工されたネジ穴です。
下2カ所はProタイプの側面押し座が簡単に使用できるネジ溝のないストレートの貫通穴です。
側面押し座は取り付ける高さを変えることによって音質も変化します。
押し座の種類と取り付け高さの組み合わせにより、お好みのチューニングを行うことができます。
標準タイプの押し座を使用する場合は、スピーカーのウーハーの中心高さ付近に押し座が来るようにセットするのが基本となります。
スピーカーによっては、重心位置が高い場合があります。その場合は、上の穴をご利用ください。
※標準タイプ側面押し座で下方の穴を利用した場合は、スピーカーが回転し、脱落する恐れがあります。
Proタイプの押し座を使う場合は、スピーカー側面下部のコーナー付近に押し座が来るようにするのが基本となります。
いずれの場合もスピーカーが物理的に安定して保持されていることを確認してからお使いください。
5.3 側面押し座の取り付け
標準タイプの側面押し座は、左右支柱の上部3か所のネジ溝付き穴を使用して取り付けます。
下の写真のように支柱両側にロックナットを取り付け、緩めた状態でセッティングを開始します。
標準押し座の場合
注意事項!
●左右支柱は、薄肉の中空パイプになっており、そこにネジ溝を切ってあります。
強い力でネジを締め過ぎるとネジ溝を破損する可能性があります。
※
本スタンドでは、スパナを握って力を入れて締める場所はありません。
●必ず支柱の外側のネジ穴にもネジが通るようにしてください。
内側だけを使用するとネジ溝を破損する可能性があります。
プロタイプ側面押し座の場合
下側2カ所の穴を使用します。
穴と軸の間にガタがあるので斜めに傾きます。内側のナットを回して押し座を押しつけます。
外側のナットはスピーカーのセッティング終了時に締めつけます。
6 スピーカーの取り付け
注意! セッティング中はスピーカーを落としやすいので慎重に作業を行ってください。
出来る限り二人で作業し、一人はスピーカーを押さえているようにすると安心です。
左右の側面押し座の距離がスピーカー幅+3〜4mm程度になるように予め調整しておきます。
左右の押し座軸の飛び出し長さがほぼ同じになるようにしてください。
スピーカーは添付のセッティング補助ツールを用いてセットします。
詳細は以下の手順を参考にしてください。
プロモデル用セッティング補助ツール
標準モデルの場合は、長さ30mmのストレートボルト2本と保護フェルトが付属します。
※重要! プロモデルや逆向きセッティングを行う場合は、次の標準セッティング方法を良く理解してから実施してください。
6.1 標準セッティングの説明
標準セットの自在受け座(又は球形自重受け座)及び標準型の側面押し座を使用するセッティングです。
写真 | 説明 | |
1 | ![]() |
付属の30mmストレートボルトの6角穴が開いていない面に付属のフェルトを貼りつけます。
スピーカー底面の前と後ろにくるように補助ツールを5mm程度ねじ込んで取りつけます。 フェルト面までの高さを約25mmにします。 自在型(または球形自重受け座)の先端が補助ツールより下側になるようにしてください。 側面押し座を取り付けます。
|
2 | ![]() |
底面に傷を付けないように静かにスピーカーを乗せます。
スピーカーの前後位置と前後左右の傾きを調整します。 自重受け座は、まだ接触させないでください。 |
3 |
締め付け過ぎ |
スピーカーが斜めになっていないこと、スピーカーとスタンドの間隔が左右均等になっていることを確認します。
側面押し座の根元のナットを指先またはレンチで回して、左右の押し座をスピーカー側面に押しつけます。 押しつけ強さは、スピーカーを強めに押した時に少しずれる程度です。強過ぎると支柱が外側に広がってしまいます。 白色の樹脂リングが変形するほど締めるのは、締め付けすぎです。
|
4 |
|
スピ−カーがガタ付かなくなり、スタンドに固定されるまでレンチを使って”軽く”締めつけてください。
最後に支柱両側のナットをレンチで軽く締め付けて押し座をロックします。 ロックナットを使わないと支柱と押し座軸間で振動が発生し、音の濁りの原因になります。 |
5 | ![]() |
側面押し座の締め付けが終わった後に自重受け座をセットします。
自重受け座を回して上に上げ、スピーカー底面に接触させます。
|
6 | ![]() |
自重受けのロックナットを締めつけて固定します。
補助ツールを外します。 スピーカーがしっかりと保持されていることを確認します。
|
7 | ![]() |
補助ツールを外します。
スピーカーがしっかりと保持されていることを
|
6.2 プロモデルのスピーカーセッティング方法
プロモデルに添付されているProタイプの押し座は、支柱の取り付け押し座取り付け穴がストレート穴になっている場所へ取り付けます。
この押し座は、軸と座面が固定されているため、スピーカーが上下に傾きにくいのが特徴です。
スピーカーの下部コーナーはスピーカーの強度が非常に強い部分です。
このコーナー部を回転しないPro押し座で支えることにより、スピーカーをしっかりと保持できると共に、
スピーカーの側板の響きを阻害しない伸び伸びとした音を得ることができます。
またスピーカー位置を高くするとスピーカー周囲の空間が広くなるので空間表現力が向上します。
セッティング手順説明図
※側面押し座の取り付け等の詳細は、標準セッティングの方法をご覧になってください。
写真 | 説明 | |
1 | ![]() |
スピーカー底面の前と後ろにくるように補助ツールを取りつけます。 ツール先端の高さを約70mmにします。 自重受けスパイクは、スパイクの先端が補助ツールより下側になるようにしてください。 スピーカーを静かに乗せます。 スピーカーの前後位置、前後左右の傾きを調整します。 |
2 | ![]() |
側面押し座の支柱内側のナットを締め付け、押し座をスピーカー側面に押しつけます。
スピーカーが斜めになっていないこと、左右の長さが等しいことを確認します。 |
3 | ![]() |
側面押し座の締め付けが終わった後に自重受けスパイクをセットします。
スパイクを回して上に上げ、アルミ円板を介してスピーカー底面に接触させます。 |
4 |
![]() |
補助ツールを外します。 自重受けスパイクの下側のロックナットをしっかり締めつけます。 スピーカーがしっかりと保持されていることを確認します。 |
6.3 スタンド逆向きセッティングの方法
B&W社の805シリーズスピーカー等のように、側面が曲面で後方が絞り込まれた形状のスピーカーの場合は、スタンドの前後を逆にすることでセッティングできる場合が場合があります。
※注意!! 側面が曲面のスピーカーの場合は、曲面の頂点付近を側面押し座で支持します。
形状によっては押し座面が片当たりになったり、重点位置が合わず、スピーカー保持が不安定になる場合もあります。
使用に際しては、スピーカーが確実に保持されていることをご確認の上、自己責任でご利用願います。
写真 | 説明 | |
1 | ![]() |
← プロモデル セッティング終了のイメージです。 スタンドの左右支柱が前方に来る逆向きのセッティングです。 一部の写真はArtistモデルのものです。
← 標準モデル |
2 | ![]() |
●プロモデル
スピーカー底面の前と後ろにくるように補助ツールを取りつけます。 ツール先端の高さを約70mmにします。 自重受けスパイクは、スパイクの先端が補助ツールより下側になるようにしてください。 |
![]() |
●標準モデル フェルトまでの高さを25mm程度にします。 自重受け座はロックナットを取り付け、一番奥まで軽くねじ込んでおきます。 |
|
3 | ![]()
|
← プロモデル
スピーカーを静かに乗せます。 スピーカーの前後位置、前後左右の傾きを調整します。
← 標準モデル |
4 | ![]() |
側面押し座を締めつけます。
可能な限り曲面の頂点付近に押し座が来るようにします。 |
4 | ![]() |
側面押し座の締め付けが終わった後に、自重受けスパイクをセットします。
スパイクを回して上に上げ、アルミ円板を介してスピーカー底面に接触させます。 |
5 | ![]() |
補助ツールを緩めて下に下ろします。
自重受けスパイク下側のロックナットを締めつけてスパイク固定します。 スピーカーがしっかりと保持されていることを確認します。 |
6 | ![]() |
補助ツールを外します。 以上でスピーカーの取り付け終了です。 ← プロモデル
← 標準モデル(自在型自重受け座)
← 標準モデル(球形自重受け座)
|
6.4 側面押し座のロック
スピーカーが左右に固定され平行に取り付けられていることを確認します。
写真のような水準器を使うと確認が楽です。
確認が終わったら、側面押し座等のすべてのロックナットを軽く締め付けます。
6.5 スピーカーの傾き調整
側面押し座の取り付けが終わった状態でスピーカーの角度を調整することができます。
スピーカーは、下図のように側面押し座を中心に回巣ことが出来ます。
下部自重受けの高さを変えることによりスピーカーを任意の傾きに調整することができます。
自重受け座を回して高さを変え、好みの角度に調整を行います。
スピーカーの前後左右の水平は、水準器を使うと確認が楽です。
高さ、傾きの調整が終わった後に、自重受け座のロックナットを軽く締め付けます。
以上でスピーカーの取り付け状態の調整は終わりです。
7.スタンド設置位置の調整
スピーカーを正しく取り付けても、スタンド設置位置が正確でないと良い結果は得られません。
セッティングは、お使いになられているスピーカー、部屋の大きさと構造、リスニングポジションおよび
お使いになられている機材の特徴等が、関係してきますので一概にこれがベストとは言えない難しさがあります。
ここでは、Side-Pressをより良くお使いになられるための基本的で経験的なセッティング方法と
チューニング方法を参考までご紹介いたします。
7.1 スタンドの設置位置について
・可能な限り後方のスペースを広く取ってください。後方スペースが広いほど、ステージ感が広く深くなります。
・左右の空間も広めに(50cm以上。最低でも30cm)とるようにしてください。
左右スピーカ間には何も置かないのがベストです。テレビ等を置く場合は、画面が必ずスピーカーの後方になるようにしてください。
サイドプレススタンドはスピーカーとスタンドが一体化していますので、スタンドにスピーカーを取り付けたまま一緒に移動できます。音楽鑑賞をする時だけスピーカーを前に出すことも有効です。
7.2 リスナーとスピーカーの位置関係
必ずリスナーを頂点とした二等辺三角形とします。
下図のA寸法は左右の誤差が数mm程度にしてください。
正三角形にするのが基本ですが、無理に拘る必要はありません。部屋の空間に余裕がなく、スピーカーが両側の壁に接近してしまう場合は、A>Bとした方が自然な空間表現となります。
出来る限りスピーカーの前後左右の空間を大きくとることが大切であり、特にスピーカー後方の空間を大きくとることが効果的です。
空間を広げようとしてB寸法だけを拡大するのは、音場の中間が薄くなってしまい逆効果になりますのでご注意ください。左右のスピーカーと左右の壁面が近い場合には、逆にスピーカー間隔を狭くした方が音場が広がることも有ります。
設置方法はスピーカーを内振りにし、スピーカーの中心線がリスナーの耳位置付近で交差するのが基本となります。
●参考までにFAPS試聴室で実際に行っている方法・機材を紹介いたします。
スピーカーの外側側面に市販のレーザーポインターを押しあて、レーザーのスポット(=左右スピーカー側面の延長線)がリスナーの耳付近で交わるようにします。
リスナー位置にターゲットになるようなマークをつけた板、棒を置いて使用します。
FAPS試聴室では、次の写真のような方法でセッティングの確認を行っております。
スピーカーの配置場所の床面には、木ネジによる位置マークをしてあリ、スニングポジションとの距離を維持できるようにしています。 実際の調整例は以下の通りです。
![]() スピーカーの内振り角度の調整方法 |
試聴用位置にターゲットを置きます。 市販のレーザーポインター |
![]() 左右スピーカーの水平角度の調整方法 |
レーザーポインターは、弊社でも水準器付きミニレーザーポインターを販売しております。
市販の事務用のものも使えますが、外径が円筒形でポインターの軸とレザー軸が同一軸状にあるものを選んでください。
本体を平面上で回転させた時にレーザスポットが同じ高さで平行移動するものであれば使えます。少し長めの円筒形で単4電池タイプがお勧めです。
実際に再生してツイターの音が強く感じる場合は、スピーカーを多少上向きにすると良いでしょう。
位置が決まったらスパイクの設置状態を再度確認し、各部のナットが緩んでないことを確認してください。
7.3 スタンドの設置面について
・木製の床にスパイクを直刺しして使うのがベストです。
・直刺しが出来ない場合は、MDF等の硬質木質系のボードかインシュレーターを使用してください。
・金属系、石材系、ガラス系のインシュレーターやボードとの相性は、あまり良くありません。
金属的でハイ上がりの音調になるとお考えになってください。
床面にスパイクで傷を付けたくない場合は、当社の黒檀製スパイク受けが利用できます。
FAPS黒檀キューベース
実用性重視の、安価で黒檀の素直な音調を生かした自社製スパイクベースです。
約30mm角のアフリカ縞黒檀製のサイコロに、すり鉢状のスパイク受けホールを設けてあります。
スパイク外れと安定性不足の問題が少なく、安心してご使用いただけます。
7.4 床面が柔らかく直刺しができない場合の設置方法
床面がカーペットなど、柔らかい場合、小さなインシュレーターの使用は好ましくありません。
小径のインシュレーターでは安定せず、更にインシュレーターの音が乗ってしまうので、音が混濁し、更にトーンバランスが悪化致します。
この場合は、木質系のオーディオボードをご使用頂くことになります。高価なボードではなくても問題ありませんのでご安心ください。
ホームセンターなどで販売されているMDFで十分です。推奨サイズ
: 厚さ3cm程度、50cm角程度
ボード面には、スパイクを直接刺してご使用ください。
※御影石・大理石等の石材系ボードとの相性は、非常に良くないため、お勧めしておりません。
7.5 スピーカーケーブルの固定について
Side-Pressスピーカースタンドの支柱は、音楽演奏中に相当に振動します。
スピーカーケーブルを支柱に固定してしまうと、支柱振動がケーブルに伝わってしまい、音が混濁するなど悪影響が出ます。
スピーカーケーブルは、絶対にスタンドに接触しないようにしてご使用ください。
8.最後に
Side-Pressスピーカースタンドの生み出す豊かな音場表現、鮮烈でたくましい音をご堪能ください。
あとは、あなたの耳とセッティングの腕前次第です。
実際に音を出し、ご自分の好みに合わせてセッティングを追い込み、最良の音を探求してください。
こうしたらこんな音になった・・・等々、お客様の使いこなし方法を、メール等で是非ご紹介ください。
御了解が得られれば、ホームページに掲載させて頂きたいと思います
Side-Pressスタンドが、あなたの音楽生活を豊かにすることを心より願っております。
ファミリーアーツピュアサウンド 志賀 一司
●製品に関する問合せ先 |
出荷確認印
|
●製品保証について 保証期間 : 納入後1年間
納入年月 :
・通常の使用において支柱の折れ、溶接部の破損が発生した場合は、無償交換いたします。
・スパイク及び押し座によるスピーカー・床面の傷及び塗装等の損傷は、保証対象外とさせていただきます。
・スタンド本体の発錆、支柱ネジ溝の破損は、保証対象外といたします。
・作業中、地震・事故等による転倒、脱落等により発生した人身・機材等への各種損害は、対象外とさせていただきます。
・出荷確認印のないものは、保証の対象外となります。