FAPS    FAPS サイドプレス スピーカースタンド 試聴室レポート 

2020年6月 都内にお住いのK様のサイドプレス SKYモデルの導入レポートです

Musikelectronic Geithain ME25がサイドプレスSKYスタンドで本領を発揮!

なるほど こうも音が変わるのかとスピーカースタンドの重要性を体感 驚き

Musikelectronic Geithain ME25がサイドプレスSKYスタンドで本領を発揮!


K様からのご依頼内容

スピーカースタンドの購入を検討しておりインターネットで情報収集していたところ、御社のスタンドに出会い、興味を持ちメールをさせていただきました。実際にお店で試聴などできればよいのですが、なかなかそれも難しいので、突然のメールとなり恐縮ですが、商品についてお教えいただければ幸いです。

以下、当方のオーディオ環境です。

・約20畳のリビング.コンクリート現しの響の多い空間(特にスピーカー裏、天井は直でコンクリート)

・スピーカーは同軸2way方式の Musikelectronic Geithain の ME25 (サイズ 320H x 205W x 220D mm / 重量 5.5kg)

・現状は、チェリー材のテレビボード(1870W x 445D x 455H mm)の上に、真鍮製のインシュレーターをはさんでスピーカー設置。
インシュレータの効果は薄い



・リスニングポジションは、テレビボードの対面のソファ(背の高さが80cm弱と割と高い)のこともあれば、より離れたリビングの一角(仕事スペース)のこともある(あまりスイートスポットを1点にしぼってそこでしか聞けない音だとこまる)

相談内容

・ミニスタンド(Proモデル)を導入し引き続きTVボード上の環境を改善するか、sky をテレビボードの左右に設置するか、どちらが良いか

・それぞれのメリットとデメリット、トータルでのおすすめはどちらになるか、アドバイスいただけるとありがたいです

懸念点として考えているのは

・TVボードが187cmあるため、TVの左右にskyを設置するとL, R の距離がかなり大きくなってしまう点(スタンドを手前に持ってくることは、リビングの同線上不可)
→TVボードの対面に設置したソファのリスニングポジションからは、スピーカーとの関係がちょうど一辺が2mの正三角形にはなります

・TVボード上にミニスタンドをおいた場合でも、そもそも音質/セッティングの改善を見込めるだろうか(インシュレータ系はいろいろためしましたが、あまり良好ではなかったので)

意匠的には、skyの無骨かつ華奢なフォルムとリビングとのマッチングが微妙な気もしており、TVボード上にミニスタンドを設置するのが面白いかなとは思っております。

以上、質問ばかりで恐縮ですが、アドバイスいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。



FAPS 志賀からの回答内容

お使いのスピーカーの幅は206mmであり、ミニスタンドでは使用できません。
ミニスタンドで使えるスピーカーの幅は196mmまでとなっております。

現在販売しているもので使えるのは、SKYモデル新発売のT−Baseという商品になります。

スピーカー用のT-BASEは卓上での使用を主目的とし、ミニスタンドでは対応できないサイズに合わせたものです。
幅は190mmから使用可能です。
音は想像できないほどの素晴らしいものですが、外観は通常の感覚ではありえないものだと思います。
よろしければご検討になってください。
高さ100mmのT-Base System Bモデルをラック上に設置すると良いと思います。
スパイク受けとしては受け穴付きのカーボン円板をお勧めいたします。

T-Baseは卓上スタンドとしては素晴らしい音質ですが、根本的な問題としてラックや機材の鳴きの影響から逃げられません。
そこが独立設置型のSKYモデルとの大きな違いです。

T-BaseもSKYモデルもスピーカー単体の持ち味を出し切るために、スタンドは極限まで華奢で軽く作ってあります。
実際に設置してみると、スタンドの存在感は少なくスピーカーが空中に浮かんでいるようなイメージとなります。

優れた音質、圧倒的な空間表現力ということで一番のお勧めは、やはりSKYモデルです。

一聴しただけでこれまでとは次元の違う音が出ていることを感じられると思います。
一般的な立派で重いスタンドからは絶対に得られない優れた音質です。
クリアで混濁のない中高域、解像度の高い低域が重低音領域まで伸びることに驚かれると思います。
設置幅がSP中心で2.5mほどになり広くなってしまいますが、お部屋自体が広いので少し内振りで使用すれば音場表現、定位感も問題ないと思います。

ご検討をお願いいたします。希望のモデルをご連絡いただければお見積もりを差し上げます。

※ K様は最終的にサイドプレスSKYプロモデルをご導入下さいました。



SKY プロモデルをご導入されたK様からの初回レポート


都内にお住いのK様のサイドプレス SKYモデルの導入レポート 都内にお住いのK様のサイドプレス SKYモデルの導入レポート

以下,感想です.
さっそく超鋭角スパイク+カーボン円板に交換して,概ね写真のようなセッティングで聴いています.

Musikelectronic Geithain ME25がサイドプレスSKYスタンドで本領を発揮! Musikelectronic Geithain ME25がサイドプレスSKYスタンドで本領を発揮!

sky にスピーカーをセッティングし,なるほどこうも音が変わるのかとスタンドの重要性を体感しました.

まず感じた違いは,スピーカーの存在感が消えたことです.

以前,富士通テンのEclipse TD というフルレンジスピーカーを使っていたときにスピーカーが消えるような音場の感覚がありましたが,今回はそれを上回る解像感で,レコーディング時のミックスが目の前に再現されるような音像を再現してくれました.

スピーカー(ムジーク)が同軸なので,その性能が素直に引き出されたたのかなと思います.

ローもこれまで以上に素直に出ますし,ミッドレンジからハイまで素直に伸び,かつ音の分離感も良好です.

アンプの groove の出力メモリを4, 5上げて聞くようになり,さらに上げても問題ないです.これまでテレビボードの上にスピーカーを設置していたときは,音がつぶれてとても音量はあげられませんでした.

(定番的に)TAOC やアコースティック・リヴァイブの重量系スタンドを購入しようかと思っていたのですが,たまたまネットで FAPS/sky に出会えて本当によかったです.

ムジークのスピーカーがメーカー標準のフローティングスタンドとセットで本領発揮するということで,サイドプレスにしてよかったです.

さて,ここからはセッティングについてご相談です.

音の好みとしては,もともとスタジオモニター的な,どちらかというとタイトな音場感で,レコーディングの空間定位や音色の違いが明確に聞き分けられるようなステレオサウンドに慣れ親しんできました.

現状のセッテッィングは全ての音がローからハイまできもちよく響きますが,できればもう少しローをタイトに,音像もタイトな方向に調整できないもとかと思っております.
なにかセッティング上のヒントをいただければ幸いです.
Musikelectronic Geithain ME25がサイドプレスSKYスタンドで本領を発揮! Musikelectronic Geithain ME25がサイドプレスSKYスタンドで本領を発揮!

また,スピーカーを支える70mm超鋭角スパイクはまだまだ長くだせそうなのですが,
これを変更(突き出る部分をより長くする)すると,方向性としてはよりタイトな音になるでしょうか.


FAPS志賀の感想とアドバイス

SKYスタンドとスピーカーのセッティングは良い感じですね。それなりの効果も出ているようです。

写真を拝見させていただいて感じた感想と、K様がこう改善したいという内容はほぼ合っているようです。

現状では想像以上に大きな背面と左壁の反射音を聞いていると思います。
背面壁との距離が近すぎます。

音像の定位感にはあまり影響はないと思いますが、音のエッジがリバーブをかけたように柔らかになっていると思います。
更にタイトにしたいというお気持ちは想像できます。

反響音が大きいのが原因ですので、生活動線や使い勝手を無視して試験的にスタンドをラックの前に来る位置に置いて、
壁から1m以上の距離を取り、その状態で音を聞いてみてください。
音の輪郭がかなり明瞭に(タイト)になるはずです。
その音があまり壊れない状態を保ちながら、生活動線が保たれるように調整するしかないと思います。

右側の余裕が分かりませんが、空いているようであれば、右側スタンドの中心が壁コンセント位置になるように全体を右側にシフトし、
左壁とコーナーの影響を軽減するだけでも違いが出ると思います。
その状態でスタンドを20cmほど前に出すだけでも違うと思います。

自重受けスパイク、床スパイクは長くすれば音域バランスが上に寄ります。
短くすれば低域が厚くなると思ってください。

一度お試しになって、結果を教えていただければ幸いです。


セッティング変更後のK様のレポート

スタンドの位置決めですが,いただいたアドバイスをもとに,スタンドを含むシステム全体を右側に30cm移動して,左の壁の影響を低減しました.

さらにスタンドを前に60cm出して,後方の壁から離しました.
さらに前にだすとよりクリアな音にはなりますが,生活導線と音質のバランスを考えると,これくらいで十分かなというところです.

Musikelectronic Geithain ME25がサイドプレスSKYスタンドで本領を発揮!

自重受けスパイクはセッティングできる(セッティングツールが入るギリギリ)限界まで下げていますが,
音の重心はちょうどいい感じです.

スタンドのセッティングをfixした上で,最後にスピーカーケーブルをいくつか変えて遊んでみました.

なるほどケーブルは音をよくするという類ものではなく,セッティングに合わせたり詰めたりするものだとな,あらためてと思いました.

モガミの3103(12AWの太いケーブル)と同社の3082(同軸)のスピーカーケーブル で比較したところ,出音の差が歴然と出るようになりました.

3082 ではミッドレンジがよりくっきり明瞭になるものの,ローが貧弱な音に,
3103 ではローがしっかり出た上で,全体にタイトながらもフラットな音に変化しました.
今回のセッティングには 3103 が合っているようです.

システムを置いているリビングは,天井も壁もコンクリート駆体表してとにかく音が響くので,ピンポイントで
壁に吸音材を貼っておとの反射を減らすというのも有効かなと思っており,安価なものがあれば試してみるのも面白そうです.

写真は現状のセッティングです.

あらためて昔の写真をみると,当時すっきりしない音を聴いていた記憶が蘇ってきます.
ご相談させていただいた当初の懸念(左右のスピーカーの間が空きすぎではないか)は全く問題なかったですね.
スタンドの意匠もとてもしっくりきています.
ストレスなく気持ちのよい音が出るって本当にいいですね!

設置のアドバイスまでご丁寧にいただき,このたびはありがとうございました.


FAPS志賀の感想

見直し後の結果を教えてくださり、ありがとうございます。
写真を見させていただきました。
何も言うことありません。素晴らしいセッティングだと思います。
これで良い音楽をお楽しみいただければ幸いです。

ケーブルの比較ですが、お気づきかもしれませんが、実はSKYスタンドを使っているために結果が顕著に出ています。

鳴りの大きなスタンドの場合、最後に影響の大きなフィルターが付くため、ケーブルによる微小な変化を感じ取れないことが多いのです。
いわゆるケーブル病にかかっている方はそういう環境で違いを聞き取れずに四苦八苦している方が多いのが現実です。

実は、ケーブルだけではなく上流側の機器、音源の細かな差異までも出してしまいます。
それがある意味でFAPSスタンドの怖い部分なのです。
機材の比較はそこそこにして、演奏音源の違いを楽しまれた方が良いと思います。

吸音系の素材は使いこなしが難しいので、やり過ぎにご注意ください。

私は逆に積極的に反射系に振って、豊かな響きを楽しむようにしています。
そういう意味でK様の環境は、壁の強固さもあって羨ましいと思います。

今後ともよろしくお願い申し上げます。